患者さんからよく聞かれる疑問:担当医によって治療方針が微妙に違う

診療科の部長

 

規模の大きな民間病院や大学病院などでは、数名の医師のグループによる治療を受ける患者さんも多いですが、会う医師によって治療方針が微妙に違って感じるという声をよくききます。

何人から治療を受けていようが、同じグループならば、その治療方針は同じはずであると思うのは当然ですし、実際、医師によって方針が違うということは考えられないことです。

しかし、医師によって、病状説明の仕方や治療方針の説明の仕方が微妙に違うことがあります。このような自体は、医師の言葉の使い方が原因になっていると考えられます。

例えば、医学用語を患者さんに説明するときに、言い方がそれぞれ異なることがあります。それによって、患者さんには治療方針そのものが違っているように感じてしまうのです。

もし、複数の医師から説明を受けて、疑問に思うことがあれば、そのグループの責任者にその旨を説明しましょう。そのうえで、責任者の医師から、患者さんが納得するまで、治療方針について説明を受けてください。

勤務医の多忙な毎日(診療・検査・バイト・学会ほか)

病院で働く医師の勤務時間は、その施設によって異なります。休みは週休2日もしくは1日の病院が多く、医師数に比較的余裕のあるところでは、このほかに週1日、「研究日」という休みをとることができます。病院勤務と平行する形で、大学院などで勉強できるようにという趣旨で設けられた「研究日」ですが、現在では単なる休日の意味合いで使われており、この休みを利用して他の病院の診療(=アルバイト)をしている医師も多くなっています。

勤務医には、外来患者の診察をはじめ、内視鏡などの検査、入院患者の回診、カルテの作成、他の病院への転院や在宅での療養、紹介状への返信など、日々の診療だけでなく書類関係の仕事が山ほどあります。日進月歩の治療技術を勉強するためにも、文献や専門誌、学会(ex循環器が専門なら日本循環器学会など)への出席なども必要です。

また病院では、救急患者や入院患者の急変に備えて、医師が必ず当直していなければならない、と医療法によって定められていますので、医師は交代で夜間や休日の当直勤務を行っています。診療科ごとに当直医を置いている規模の大きい病院は別として、中小の病院の多くは医師1人による当直がほとんどです。

特に勤務医の絶対数が少ない中小の病院では、全員が当直を担当すると超過労働になるため、非常勤医を募集してやりくりしているのが現状です。近年、ネットなどで「急募!上部内視鏡検査 消化器内科のアルバイト(非常勤)」といった、医師の人材紹介サービスの広告をよく見かけるようになりましたが、確かに時給は高額ですし、救急や入院1回あたり、別途の報酬が用意されていますが、患者の急変リスク、夜寝れないことを考えると、文字通り命を削っているともいえます。

一般の人が医師と聞いてイメージするのは、直接患者と接する機会の多い内科や外科などの外来診療を行う医師だと思いますが、他にもさまざまな診療科の医師がいます。例えば、麻酔科医は、手術の際に麻酔を担当し、外科医が手術をしている間、患者の状態を常に把握して注意を払います。また、がんなど痛みを伴う疾病での疼痛コントロールも行います。

放射線科の医師は、がんなどの疾病に対する放射線治療と、CTやMRI、X線などの検査画像から疾病を発見、診断します(いわゆる読影)。CTやMRI検査の撮影画像を、放射線科の医師が読影し、診断して主治医に戻します。主治医は、その診断を元に患者の疾病や治療方針を決定します。病理の医師は、患者の臓器から採取した組織や細胞を顕微鏡で精査し、疾病の種類や進行状況について病気額的な診断を行います。