薬剤師は医薬品の供給に関わる業務を行います

薬剤師法に基づいて、医薬品の調合と供給、そのほかの薬事衛生に携わる業務を行う者のことで、医薬品が製薬メーカーで作られ、医療機関や薬局などを経由して消費者の手に届くまでの全ての過程に関与しています。

薬剤師は主に薬局、病院、診療所などの医療機関で、医薬品の調剤や販売などを担当しており、医薬情報担当者(MR)、臨床開発職、学術部門、プロダクトマネージャーなどと接する機会の多い職業です。

薬剤師のおよそ2割は製薬企業や医薬品の卸売り企業で働いています。製薬メーカーではMRや臨床開発職、学術部門などで働く人が多く、医薬品卸売り企業では、得意先の支店からの医薬品に関する問い合わせに対する情報提供だけではなく、営業担当者(MS)、管理薬剤師向けの資料の作成、勉強会やセミナーなどに関する指導教育にも携わっている人が多いです。

近年は薬剤師や臨床検査技師・臨床工学士などの有資格者の転職先として、その知識とスキルを生かすことのできる治験モニター(CRA)が注目されています。仕事の内容は製薬メーカーやCROから医療機関へ派遣され、臨床試験が、法規を遵守する形で行われているかを監視・確認します。

わが国の医療制度は従来、医療機関を受診すると意思による治療だけでなく薬も一緒に提供されるシステムになっていました。しかし、近年は大病院における薬の待ち時間の問題や、薬価差益を優先した患者さんの「薬漬け問題」などが深刻化したため、医師による医療行為と薬の提供を分離するいわゆる医薬分業政策が推進されています。

医薬分業の目的は本来、薬剤師が監視することにより、医師の処方ミスや薬の副作用、複数の薬の飲み合わせによる相互作用を未然に防ぐことにあります。それは専門家として適切に医薬品を提供すろ地う薬剤師の責任を明確にすることにも繋がります。

増加の一途を辿る生活習慣病の患者さんや高齢者は、内科をはじめ、泌尿器科、皮膚科、整形外科など複数の診療科を受診しているケースが多く、それぞれから薬が処方されるため効能が重複した薬を飲んでいることも少なくありません。受診する医療機関が異なれば、医師同士の連携も難しくなるため、薬剤師によるチェックが必要なのです。